仮面夫婦から卒業する方法 夫婦のどちら側も動き出せない時
二人の関係がこじれて、仮面夫婦の様になってしまい、
一度放置されてしまうと、長い間そのままになっている。
今回はそんな仮面夫婦状態からの、卒業する方法についての記事です。
妻・夫どちら側も、動き出さない・動き出せない
一度はまってしまった放置状態から、どちら側からも動き出せない。
外側では、普通に暮らしているようには見えても、
その仮面夫婦の状態から出るための、
積極的な動きが、いつになっても、どちら側からも出てこない。
という具合に、困っている方はたくさんおられます。
下で説明するように、仮面夫婦状態に陥るのは、関係性が泥沼状態で、前に進む展望が開けず、
それでも、それぞれが自分の立場に固執している事が多いです。
なぜ動き出せないのか?
誰にとっても、動き出すのは怖いものです。
大きな変化ほど、人間を不安にするものはありません。
たとえ二人の間で、あいさつも十分にしない状態だとしても、
現状維持の方が、リスクが少なく、安住してしまう場合もあります。
仮面夫婦ではあっても、どうしても離婚は避けたいのであれば、
リスクを伴う変化より、とりあえずは現状維持で満足してしまう事にもなります。
自分の立場にこだわると。。。
仮面夫婦の状態から「動き出せない」状態の原因の一つには、
二人とも、「なんで被害者の私の方から動き出さないといけないの?」
「向こうが悪いんだから、向こう側から動き出すべき」と、
自分の立場への強いこだわりがあります。
強く自分の立場や意見に、強くこだわってしまう事で、
自分の立場を守り、妥協しないことの方が、
二人の関係改善よりも、もっと大切で優先順位が高くなりますので、
その場合は残念ながら、
関係修復までかなりの時間がかかるか、
もしくは関係改善が上手く行かない可能性もあります。
それぞれが自分の立場に固執していると、いつになっても話し合いは前に進まず、
話し合うこと自体に、意味がなくなっていきます。
そうすると、失望感やあきらめの雰囲気が高まり、
気持の上での溝(みぞ)が深まり、お互いを回避する傾向がどんどん強まります。
顔を合わせる事が、うっとおしい感じがしたり、
顔を合わせ同居している事に、意味を感じられなくなり、夫婦関係は「仮面」として、
あくまで社会的な「体裁」(ていさい)でしかなくなります。
そして、あなたの中で、相手の「悪者」としての立場が、ますます強固になり、
余計に悪いことろだけに注目し、攻撃的な言動も増え、
感情的なつながりが壊れ、さらに関係が悪化して行く可能性もあります。
被害者意識・善悪の判断
両方が善悪の判断を強く保持していると、長い期間何も動きがなくなります。
被害者意識や、善悪の判断は、判断として全く間違ってはいなくとも、
動きを止めてしまう事にもつながります。
「私は悪くないから」・「私は被害者なのだから」という気持ちは、
とりあえずは横に置いておくことがまず大切です。
そして、二人の関係改善をこれから優先するという、
自分の中での決断が大切です。
小さい事なら始めやすい
とは言え。。。 急に自分から何か動き出したり、
いきなり変身・変化するのは、なかなか難しいものです。
その場合は、「小さい事から始めませんか?」
とお話ししています。
ご相談に来る方は、旦那さんに十分な挨拶も長い間していないケースもあります。
ですから、まずは朝晩の簡単な挨拶から初めて、
だんだんと、ねぎらう・感謝する事を、
日常の場面で増やしていくことを、おすすめしています。
なぜたったこれだけなのですが、
ではなぜそれだけの事で、
大きな変化が生まれる可能性があるのでしょうか?
大きな行動より小さなことの積み重ね
アメリカのある大学の研究によると、
大きな特別な事をするよりも、日頃の小さな場面で、
二人の交流やつながりを深める方が、
はるかに夫婦間の関係を強くする
という研究結果もあります。
例えば、一年に数回の豪華な海外でのリゾートホテルでの休日よりも、
毎日の普段の場面で、パートナー(旦那さん)と交流することが、
何よりも重要だという研究報告があります。
ですから、今は仮面夫婦の状態にあったり、離婚の危機に直面しているならば、
小さな交流を、毎日必ず積み重ねてください。
毎日の小さな交流や、小さな「つながり」の場面を、雪だるま式に少しづつ増やしていくイメージです。
これを継続している夫婦は、
その後の離婚率が、かなり改善されたというデーターもあるぐらいです。
ありふれた場面から仮面夫婦を卒業する方法
ですから、普段のありふれた場面こそ、実は仮面夫婦を卒業する
チャンスであふれているのです。
* 夕食のテーブルで、塩やしょうゆの瓶を取ってあげる時
* 廊下に落ちている物を拾ってあげる時
* 旦那さんが悩んで苦しそうな時
* 旦那さんが忙しくて疲れている時
* 旦那さんが何か話しかけてきた時
実はこんなありふれた場面は、
相手に親切にしたり、優しい言葉をかけたり、はげましたりという、
仮面夫婦からの卒業の、大切なチャンスです!
今まで挨拶さえも数年しなかったのに、
挨拶やねぎらい・感謝の言葉などが、
日常生活の中に溶け込んでくれば、
旦那さんも、何か感じないわけがありません。
夫婦関係は、
普段の小さな場面の積み重ねが大切!
侮辱や攻撃的な言い方などの、マイナスな事を、積み重ねず、
ねぎらいや感謝を、
積み重ねて行きましょう~~
良い意味での「依存」は財産になる
そして夫婦は頼り合えること、すなわち、
良い意味で依存し合えることが大切です。
相手が困って、こちらに頼って来るときや、
逆に自分の方が助けが必要で、相手に頼りたい時には、
二人が仮面夫婦を卒業するチャンスでもあります。
お互い「自立」するばかりが、成熟した夫婦関係ではありません。
お互いに世話をしあう事が、夫婦関係の基本です。
頼りたい時には、頼れる存在に、
お互いがなる事で、
二人の絆は深まって行きます。
一番最初に自分を守ってくれる人が、夫婦の基本イメージ。
「もし何かあったら守ってくれる」という、信頼感・安心感を積み上げるためには、
困っている時は、チャンスでもあります。