離婚するか迷っている: 離婚する目安とは?
夫婦関係に見切りをつける時ってどんな時か?
何時、どんな状況なら、離婚すべきなのか?
こんな疑問についての本がありました。
「あなたは今離婚迷っていますか?」という本です。
今回は最初の部分では、この本を紹介し、その後すこし付け足すことで、
離婚の目安について、簡単に書いてみたいと思います。
この本の「後悔しない夫婦関係の見切りの判断基準」
という副題にもあるように、
何を基準にして、離婚を決意すればよいか
についての本です。
事故や病気の時に家族を守ってくれるか
この本に書いてある一つ目の判断基準は
1)いざという時に家族を守ってくれるか?
です。
もし交通事故で家族が入院したときに、
あなたの旦那さんなら、
どう対応するでしょうか?
「仕事で忙しくて、病院になんていってられるか」
「お前が行け」
でしょうか?
それとも、家族の一大事に、
仕事関係のスケジュールをキャンセルして、
病院にまで駆けつけてくれますか?
不安になっている家族に
寄り添ってくれますか?
あなたの旦那さんは人間として、
最低限必要な責任感や優しさを
そんな緊急時に発揮し見せられる人でしょうか?
こんな最低限のレベルの要求も
満たせないのであれば、
結婚を続けていくのは、
明らかに無理でしょう。
旦那さんは謝罪できる人か
この本の判断基準の2つ目は、
2)あなたに対して謝罪ができるかどうか?
不倫などの際に、誠意ある謝罪が
出来る人か?
あなたの旦那さんは、
何かの大きな間違いを犯したときに、
自分は間違っていないと主張すること
がほとんどでしょうか?
自分で自分の事を
自己修正する=成長していく
ことが出来る人でしょうか?
あなたの苦しみを体を張って守るか?
この本に出てくる3つ目の離婚の判断基準は
3)パートナーの耐え難い苦しみを
体を張って守ろうとするかどうか。
あなたが、体力や精神的にぎりぎりの状態の時、
旦那さんはどんな態度を示しますか?
例えば、あなたがうつで通院して、ベッドから起き上がるのも大変な時に、
「今は僕がなんとかするから、
君は出来る限り、ゆっくりしてほしい」
と言えるような人物でしょうか?
それとも、あなたの辛さを無視して、
「甘えるな」
「俺のワイシャツに、誰がアイロンかけるんだ?」
と言い放ってしまうタイプでしょうか?
もしそうなら、最低の基準をも
はるかに下回っていると思ってよいでしょう。
あなたの旦那さんはあなたの耐え難い苦しみに、
しっかりと共感・配慮できますか?
逆に、あなたの苦しみを、余計に重くする様な
人間でしょうか?
自分の都合や、自分の感情を優先し、
あなたが耐え難いような辛い時期でも、
あなたの状況には無関心か、冷淡でしょうか?
そんな場合でも、彼の面倒を見たり、彼のご機嫌取りをしなくてはいけないでしょうか?
上の1つ目の基準と、この3つ目は
かなり重なっている感もありますが。。。
いずれにしても、
これらの基準はあまりに低いので、
ここまであなたの忍耐のレベルを、
下げる必要があるのかと、
自分に質問してみる事も必要かと思います。
(逆にそんな低いレベルであるがゆえに、
離婚の目安にしやすいかとも思います。)
余り低いレベルの基準を採用すると、
忍耐し続ければ、たしかにどうにか離婚しないで済むかもしれませんが、
普通に幸せになれるレベルになりません。
「どうにか離婚しないで済む」と、「幸せに生きれる」
の間には、大きな開きがありますね。
あなたは自分の事を幸せと思えるか
4)自分自身が幸せとおもえるか
「子供がいるので離婚できません」
これ、よくある話ですが、
作者はこれについて:
「子供の為に離婚しなかったことで、
その子供をも、不幸に巻き込んでしまう」
と書いています。
子供も成長していきます。
子供から見ても、幸せでない母親をみて、
「絶対に分かれた方がいい両親なのに」
「何で別れずに一緒に生活しているのだろう」と、
子供の疑問に、あなたは答えられるのか、この本で作者が問いかけます。
旦那さんはあなたの幸せを邪魔してくるか?
5)あなたの幸せをじゃましようとしてくるか?
あなたの資格やスキルアップの勉強を、
旦那さんは、邪魔しますか?
又、あなたの職場での昇進に、
旦那さんはどんな反応をしますか?
「そんな資格意味がない」
「どうせ大した仕事じゃないくせに」
そんな情けない反応でしょうか?
もしかしたら一瞬まともにみえる反論を
旦那さんが、しかけてくるかもしれません。
でも、旦那さんの本意は、
一体どこにあるのでしょうか?
これから死ぬまで、旦那さんに幸せを邪魔されて、
それでも一緒に生活する意味があるのか。
答えは明らかかもしれません。
ここからは、この本には載っていない、それ以外の目安も
下に簡単に書いておきます。
あくまで「参考の一つ」程度として考えてください。
生活費を入れているか
生活費を入れないでは、夫としての責任を果たしていません。
自分の稼ぎは、好きに勝手に使い、
あなたの収入で食費や家賃を払わせている。
これは一方的な偏った状態で、責任感だけではなく、愛情も感じられません。
ひどい場合は、あなたの収入で生活しておきながら、
自分は勝手に、ギャンブルや遊びにお金を浪費しているケースもあります。
健全な金銭感覚があるか
お金の面では、生活費の他にも、公平でバランス感覚のある、金銭感覚を持っているでしょうか?
ギャンブルやアルコール依存や、自分の趣味に、お金をドンドン浪費する癖がないか?
自分で「勝手に使い込む」のではなく、あなたに説明ができる・納得がいく使い方が出来る人なのか?
自分の事業や、投資に没頭し、あなたや家族のお金を守る意思があるのか?
又、極端な「その日暮らし」的な感覚で、場当たり的な金銭感覚では、
一人暮らしとしては、自由を楽しめるかもしれませんが、
結婚生活という共同体としての生活には通用しません。
お金や投資という部分の全体において、夫婦や家族の利益をきちんと考えて、
安心して信頼できるパートナーでしょうか?
子供を大切にしているか
子供は常に両親に愛されることを通じてはじめて、
安定して成長して行くことができます。
愛情不足の環境で育つと、子供はその後の長い人生に、様々な悪影響が出てしまいます。
育児や教育は、主に母親の仕事なので、
父親は子供に愛情を持たないで接しなくても良いという事では、決してありません。
自分の都合や仕事を優先し、子供に安定した愛情を注げない場合は、
父親としは機能していません。
もしそうでなるならば、赤信号です。
また、自分の理想や意見を子供に押し付け、
「子供の為に」という理由で、子供の自分の生き方や価値観を受け付けず、
子供が自分の人生を生きる事が出来ない様な場合も、
子供の今後の人生に重大な影響が出る事も多い事が知られています。
あなたの友人や両親を否定する
あなたの友人や両親を常に非難・攻撃して、敵にするような攻撃的な人でしょうか。
友人や両親や兄弟とあなたが仲良くする事を、良くは思わず、
邪魔をするために、言いがかりをつけてくるでしょうか?
そして旦那さん自身が、友人や両親・兄弟を大切に出来る人でしょうか?
旦那さんはあなたをコントロールし操作する為に、
友人や両親・兄弟と仲良くする事を、邪魔していないでしょうか?
侮辱やあなたの人格を否定するか
あなたの事を、侮辱したり人格を否定する事を、時々しますか?
あなたの事を精神的に追い込んだり、他人を傷つけても、
気にしないような人でしょうか?
あなたが傷ついていても、無関心で、相変わらず自分の事を中心に考える人でしょうか?
あなたや家族を支配し、自分があなたをコントロールできる満足感が満たされないと、
よく侮辱したり傷つけたりしませんか?
自分の都合や自分の気持ちを優先し押し付ける事ばかりで、
あなたの気持ちや意見を聞いてくれる、大人としての常識がある人でしょうか?
あなたが彼の意見や価値観に賛成できない時、
侮辱したり、一方的に攻め立てたりしないでしょうか?
感情的に不安定・不機嫌で攻撃する
小さなつまらない事で、時々暴発して、あなたを強く責めてくるでしょうか?
いつも不機嫌で、言いがかりをつけて、あなたを非難して追い込んだり、
自分の感情をコントロールできず、あなたや家族のせいにしたり、
社会や仕事のせいにして、不満や暴言をよくはいたり、暴力に訴えたりしませんか。
もしそうなら、最低限の安心感や信頼感も育ちません。
家庭は安心できる場所であるはずです。
もし定期的に肉体的に暴力をふるわれる環境であるならば、
そこで安心し、幸せになれる人がどこにいるでしょうか?
家庭という密室空間では、大きな問題でも、簡単に隠蔽(いんぺい)されてしまい、
ありえないはずの事も、日常的に起きてしまう特殊な場所なのです。
離婚後に精神的に幸せになれるか
これは、離婚する「目安」というよりも、離婚への「準備」と考えるべきかもしれませんが、
離婚しても必ず幸せになれるとは限りません。
一人になって、孤独だったり、さみしくて、
幸せを感じられない場合もあります。
自分一人になると、今まで頑張っておさえていた感情が、噴き出すこともあります。
定期的なDVから逃れる事は、まず先決であるとしても、
その後旦那さんと別れた後に、自分で幸せになれる準備や心構えが、少しでもできていますか?
幸せに生きるには、夢や計画を持っている事も大切です。
そして離婚後は、自分の時間が増えます。
自分の自由な時間が増えると、自分自身に向き合う時間も増え、
一人になると精神的に追い詰められたり、不安や孤独感にさいなまれることもあります。
今のうちから、幸せになれるプランや仕組みを作っておきましょう。
特に心の内面で、孤独でも楽しく過ごせるような、精神的な技術を育てておきましょう。
マインドフルに、自分の心を観察し見つめる習慣や、瞑想などを習慣にしましょう。
「離婚する事」と「本当に幸せになる事」は、結局は別物ですから、
離婚する事に、全ての自分の期待を込めるのは控えましょう。
また、趣味やクッキングなどの自分が熱中できることは、自分をストレスから守ってくれます。
趣味や、好きなエンタメや、ジムなどのスポーツを、
今のうちから、充実させておきましょう。
旅行やあたらしい食生活などの計画をたてましょう。
相談できる友達や兄弟いるか
悩みが相談できる友達や兄弟がいるかどうかで、
今から離婚後の生活までが、かなり違ってきます。
たとえ離婚しなくても、悩みを相談できる人は、もちろん必要だと思ってください。
そして離婚する事は、大きなストレスを抱え込むことです。
そして時間も長くかかる場合も多いです。
その長い間、あなたの悩みを真剣に聞いてくれる友人や兄弟は必要です。
また、必要な時に支えてくれる、カウンセラーやコーチなども、ありがたい存在です。
自分で抱え込まず、相談できる人を必ず持ちましょう。
たとえ上手く離婚できても、もしうつになって、外出することもできないのでは、
幸せにはなれません。
経済的な準備は?
今のあなたには、経済的な準備が出来ていますか?
離婚はすぐしたくても、経済的にまだ用意が出来ていない場合もあります。
預金が自分の名義である程度蓄えてあるか・慰謝料や財産分与の準備・弁護士や裁判の費用は準備できているか。
当面の生活資金として、最低で100万以上が、自分の口座にあるか。
夫の財産を正確につかんでいるか?: 財産分与の際には、実際の財産よりも少なめに提示されることもあります。
保険や年金、ローンの返済額、給料の振り込み口座などなど。。。
まだ同居しているうちに、今からきちんと資産の全体像を掌握しておきましょう。
離婚後は、経済的には今よりも、貧しくなる可能性もあります。
今よりも厳しい状況でも、精神的には豊かに暮らせるでしょうか?
ただし、離婚には時間がかかりますので、
今の段階で、全ての準備が整っている必要は、
もちろんありません。
仕事の準備
専業主婦の場合は、離婚後に、働き始める準備は整っているか?
いま働いている場合でも、離婚後には、引っ越しなどの事情で、
今の仕事をやめて、新しい仕事に変えなければならない事もあります。
新しい仕事への準備を整えておきましょう。
新しい資格の為の勉強をすることで、この大変な時期を、前向きに進んでいける事もあります。
法律的な知識やファイナンスの知識を広げる
これも離婚の「目安」というよりも、「準備」に近いですが、
離婚を考えているのならば、
離婚に関係する法律的な知識を今の内から、
少しずつ勉強しておきましょう。
例えば、離婚前の別居中でも、婚姻費用(生活費の分担金)は、
収入の多い側から少ない側へ対して支払われることなどを、今から知っておくと役に立ちますね。
名字や戸籍はどうするのか、今から考えておきましょう。
自分が筆頭者である、戸籍を新しくつくるのか、両親の戸籍に戻るのか、考えておきましょう。
家のローンや名義の変更も考えておく必要があります。
無料で相談できる場所をとりあえず探しておくことで、すこし安心できます。
また、同じように、ファイナンスの知識も、離婚前から勉強しておく方が安心です。
これからの人生を生きるために役に立つ、
ファイナンスの知識や見聞も広めておくべきです。
最後は自分で納得して決める
離婚するか、このまま結婚を続けているのかは、あなたの人生のうえでの重要事項です。
決して簡単な問題ではありません。
よくよく考えて、悩んで悩んで決めるものです。
普遍的な万人を納得させる、絶対に正しい「正解」は、存在しえません。
結局は、「あなたにとって」の一番良い答え、
「あなたが納得できる」答えををみつけることになります。
一時の感情の高まりに、流されないように、
周囲の声に左右されないように、
後で後悔しないように、あなたが自分の責任で、自分自身で決めるものです。
あとで自分の判断を後悔して自信をなくす時も必ず来る
後悔しないように。。。とは言うものの。。。
離婚するにしても、結婚を続けるにしても、
どっちに向かってうにしても、プラス面もマイナス面もそれぞれあります。
例えば、離婚することで色々な面で、プラスではあったとしても、
子供の育児に関しては、父親が目の前からいなくなるという点では、
離婚がマイナスの選択肢にもなりえます。
とは言え、逆に離婚しない事により、自分勝手な父親に常に振り回される子供をみて、
離婚しなかった選択を、後悔する場面も出てくるでしょう。
結局は離婚すべきかどうかは、色々な面を総合的に考えて、
全体的に見てより良いと、その時思える方向に、舵(かじ)を切ることしかできません。
全ての局面で、100%の選択肢は、あり得ませんので、
ある場面については、どうしても自信がなくなる時も、これから経験するはずです。
「ほんとうに、あれでよかったんだろうか。。。」「子供にひどい事をしてしまった。。。」
と、自分の選択に、後から自信が持てなくなる場面が必ず来ることは、今から想定しておきましょう。
子供の面一つとっても、白黒はっきりできないことも多く、見方を変えると、
プラスにもマイナスにも見え来るのが、人生というもの。
どちらに行っても、一生すっきりとはしない、複雑さの中でも、生き抜いていく柔軟さ軽さが大切です。
時間がたつと、あなたの中や子供の中でも、見方や感じ方は変わってきます。
あなただけではなく、子供や周囲の親しい人達も、考えや感じ方は変わっていきます。
「もし別の選択をしていれば。。。。」「今ごろは。。。。」
という具合に、必ず自信を無くし、後悔や反省する場面は出てきます。
しかし、どんな場合も、あくまで「その時点での」あなたや子供にとっての、
一番良い答えをみつけることしかできません。
その時のベストを尽くす以外には、何もできません。
必ず後で混乱する
ですからこの様に、「後で自分の中で混乱していまい、自分でも分からなくなってしまうものだ」と、
今から大胆に割り切ることも大切です。
人生とは、混乱の連続です。
どちらに動き出すにしても、混乱する自分と、時々対面しなければいけません。
しかし、もし後から自分の選択に自信をなくしたり、後悔しても、
その選択肢は、必ずしも全面的に間違っている訳ではありません。
しかしそれでも、まるでとんでもない間違いを犯してしまった様に、
自分を強く責めてしまいます。
そんな責めてしまう自分がいつか出てくる事や、
そんな自分にも上手く対処できるように、
今から心の成長を目指していきましょう。
子供への影響を考える
離婚を考える時には、勿論の事、子供への影響を
考えないわけにはいきません。
親としてそして一人前の大人として、
一番悩み・考えてしまうところでしょう。
離婚する事は子供への影響が大きく、簡単には言い尽くせないぐらいです。
様々な専門家の意見や研究結果も出ていますが、
子供は敏感で傷つきやすく、とてもセンシティブです。
しかし、仲の悪い不安定な環境で子供を育て続けても、
これはこれで、悪影響が出る事についても、沢山の研究結果があります。
ですから、どちらの方が、子供にとって良いのかは、簡単には言えません。
また、子供の表面上の反応からでは、本心が分からない場合も多く、
そして、子供自身も混乱していて、
内面ではどれほどの我慢をしているかは、なにを望んでいるのかは、
簡単には分からない場合も多いです。
(紹介した本: あなたは今離婚に迷っていますか?)